2020年新作映画ベスト10
まえがき
皆さん、お久しぶりです。
どうも、毎日が忙しいbokuteです。
受験期間ということでブログを休止しておりましたが、1年の区切りとして年間ベスト記事は書こうということで。
去年に引き続き「新作映画ベスト10」やっていきましょう!!!
今年鑑賞した映画はなんと、33本!!!
はい、去年は80本だったのでそれと比べるとめちゃくちゃ少ないです…w
ちなみに去年のランキングはこちら。
今年から来年にかけて受験勉強で忙しいのに加えて、コロナもやってくるというダブルパンチで去年の半分以下の鑑賞本数となってしまいました。とはいえ、今年も面白い作品は沢山ありまして、質の良いランキングが作れたのでご安心を。
選定条件に関しては、今年劇場公開された新作映画のすべて、今年Amazon PrimeVideo/Netflix/DisneyPlusにて配信された新作映画のすべての中から当ブログ管理人が鑑賞した映画から選定させていただきます。
選定基準は、当ブログ管理人が独断と偏見で気に入った映画を選出します。意見や議論は構いませんが異論は一切受け付けません。
それでは早速、10位からランキングの発表です。
この記事では、2020年に公開された新作映画のネタバレを含んでいます。その点何卒ご注意ください。
2020年映画ベスト10
第10位 世界を救うキーワードは……
TENET テネット
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10
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コロナ禍という例年にない状況の中、先陣を切って公開されたこの作品。それだけでも感謝感激なのですが、内容もさすがノーラン監督作!といえる素晴らしい出来。「時間逆行」アクションの新鮮さは勿論のこと、そこに畳みかけるように緊迫感をもたらす劇伴や円環性のある綺麗なプロット、007など往年のスパイ映画や更には西部劇までを意識した演出、CGほぼなしで世界中で撮影された迫力ある映像の数々など。そのどれもにノーラン監督の作家性がよく表れていて、圧巻の一言でした。
アイデア勝負な映画である故少し粗さが目立つ部分があったことは否めませんし、セリフがあっという間に流れていくので一度専門用語が出てくると話についていけなくなる難解さがあったりと満点評価にはなりませんが、カタルシス全開のクライマックスからのラストのニールの表情は感涙モノです。難解っちゃ難解ですが人それぞれ楽しむポイントを見つけやすい映画ではあると思うので、この年末年始にぜひお家で「時間逆行」アクションを体感してみてください!!
……にしても10位テネットって贅沢すぎるなw
第9位 伝令!1600人の命を救え!
1917/命をかけた伝令
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10
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劇場鑑賞を逃してしまった本作。アカデミー賞では本命と叫ばれていた作品でもあることから絶対見なきゃと思い、アマプラでの配信が開始したこの年末のタイミングでついに鑑賞しました。結果、とんでもなく切ない、友情と終わらない戦争への絶望感を克明に描いた、戦争映画の良作でした。ワンカット風に撮影したことで大きな注目を浴びましたが、個人的には撮影手法だけでなくストーリーにも感嘆させられました。
勿論、映像美は予想をはるかに上回るもので、夜明け前の空に対する立ち上る炎などの色の対比、戦争で荒廃した大地や人間同士の戦争の惨禍の中で未だ残る美しい自然の描写といったシーンの一つ一つが息をのむような美しさを放っていました。
一方、ストーリーとしても、戦争への絶望感が敵との遭遇シーン、仲間の死、一般人の親子との出会いから見事に描き出されていました。また、冒頭とラストの場面対比や、何のための「伝令」なのかという目的の変換も物語上で非常に効果的な役割を果たしていたと感じました。
第8位 絵画を通して描かれる愛の物語。
燃ゆる女の肖像
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10
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とてもとても感想を言語化しにくい本作は、ブロガー泣かせの作品としてよく知られていますね(?)
冗談はさておき、本作は舞台が18世紀のフランス・ブルターニュの孤島。望まない結婚を控える貴族の娘エロイーズと、見合いのため彼女の肖像を描くよう頼まれた画家マリアンヌとの恋愛模様が描かれます。すべてのシーンが絵画のように映えていることにまず心を揺さぶられ、そして何といっても燃えあがるように盛り上がるラスト!!言葉ではとてもじゃないけど言い表すことなんてできません。これはもう本編を見ていただいて、としかw
あとは…強いて言えば…一昨年公開された「君の名前で僕を呼んで」と似ている部分はありますね。設定もそうですけど、両作品とも恋愛模様がとにかく美しいんです。「君の名前で~」がお好きな方は是非今作も。
第7位 香港発!力強さと勇気をもらえる、新たな名作。
淪落の人
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10
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端的に言ってしまえば、本作は香港版「ラ・ラ・ランド」です。パチモンとかそういう話ではないですからね!w
香港は今、コロナ以上に大変な状況になっていることは皆さんご承知の通りかと存じますが、その香港を舞台に、人々が夢に向かって進んでいく「ラ・ラ・ランド」のような映画を作ったらどうなるのか。
本作はオマージュ等も含めて明らかに「ラ・ラ・ランド」を意識したつくりになっています。しかし今作に登場するのは家政婦として香港に出稼ぎにやってきたフィリピン人女性エヴリンと事故で半身不随になった男リョン・チョンウィン。彼らはともに苦しく貧しい状況にあり、大きな悩みを抱えています。ミアとセヴのように仕事の選択肢があるわけでもなく、実家に帰れば温かく迎えてくれるわけでもありません。それでも、最初は言葉さえも通じない彼らが少しずつお互いを理解しあっていき、ついには夢への憧れさえも現実にしていく姿には、涙ぐむほかありません。
大筋としては「最強のふたり」のようなストーリーで、厳しい社会問題を描きながら感情移入しやすい大衆性も兼ね備えた傑作と言えるでしょう。
第6位 7000rpmの世界を体感せよ!
フォードvsフェラーリ
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10
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正直書くの疲れてきたし(はやいw)、感想はすでに記事にしてあるのであまり言うことはないですが、古き良きアメリカの熱い人間ドラマと哀愁を池井戸潤的企業間戦争を通して描き出したモータースポーツ映画のベストです。
去年の東京国際映画祭で大先輩のブロガーさんたちと共に鑑賞したことで思い出深い作品ですが、本作もとにかくラストの興奮がすごい!初見時は手に汗握る展開に目を凝らして観ていたのを今でもよく覚えています。クリスチャンベール、マットデイモンとキャストも豪華ですし、ジェームズ・マンゴールド監督の手腕が光った作品でした。
ちなみにですが、本作に感化されてロサンゼルスで自動車博物館に行ったりもしました。ル・マンレースに関する展示も沢山ありましたよ!
LAに行った時の旅行記はこちら。
第5位 コレ、実はクリスマス映画なんです。
ワンダーウーマン1984
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★9/10
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個人的に大好物なDC映画の最新作であり、大好物な映画「ワンダーウーマン」の3年ぶりの続編です。そんなわけで期待値が高いまま見に行ったのですが、これが予想を上回る傑作でした。
まずクリスマス映画だったってことが驚きで。これ元々6月公開予定だったわけですから、予定通り公開してたら季節外れ感すごいっていう…w
それはさておき、本作は一つだけ願いが叶う石を巡って世界を股にかける戦いが巻き起こるお話です。ヒーロー活動と考古学の仕事に満足はしつつも孤独に悩むワンダーウーマンことダイアナは石に願って恋人スティーブと再会するも、願いには必ず代償が伴うということを知って、世界を救うこととスティーブへの愛を天秤にかけることになってしまいます。
ドナルド・トランプにしか見えない成金マックスやダイアナの強さにあこがれすぎるがゆえに次第にダイアナを憎むようになっていくチーターことバーバラなどのヴィランも登場する中で、それでもダイアナはひたむきに「真実」と向き合い、「理想」を追い求めていく、という作品としても真正面から「理想」のヒーロー像を描き切った力作となっています。
欠点はあれど、コロナ禍で我々が忘れがちな「優しさ」と「希望」と「理想」を掲げることの大切さを思い出させてくれる、本当に素晴らしい作品でした。
第4位 少年視点から描くナチス・ドイツ。
ジョジョ・ラビット
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★9/10
- 感想記事
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こちらも詳しい感想は既に記事にしてあるので、短めに。
本作は、いわば大人たちが勝手に怒って勝手に始めた戦争に巻き込まれた子供たちの戸惑いや怒り、そしてそんな感情すら優しく包んでしまう愛と寛容さが非常に巧く描かれています。また見出しにもある通り、従来の戦争映画とは異なる視点からシニカルに反戦を訴えた作品としても高く評価できると思います。
個性に満ち溢れたキャラクターや、ジョジョ達の愛らしい姿、容赦なく厳しさを増す戦争の惨状など、脚本から演出までとても練度の高い映画でした。
戦争映画というジャンルの中ではかなり見やすくなっているので、戦争映画は苦手…という方にもお勧めできる作品です。
第3位 敗者にだって物語はあるんだ。
きっと、またあえる
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆🌟10/10!
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一般にはあまり知られていない本作。もっと知られてほしいと思うとともに、全受験生にぜひ見てほしい作品でした。
というのも、本作は難関大受験に落ちた学生が自殺未遂をするというところから、夢に向かって受験に向かって頑張っている人を全肯定する応援歌のような映画となっているのです。僕も受験勉強に邁進している身として共感する部分も多かったですし、それと同時に「いつだってつらくなった時はこの映画からリスタートすればいいんだ」という一種のおまじないのような力強い後ろ盾を得ることができたような気がしています。
また、そんなメッセージ性を抜きにしても、笑いあり涙あり友情あり踊りありで見どころ盛り沢山の傑作インド映画となっていてどなたでも楽しめるエンタメ作品でもありますから、できるだけ多くの方に見てほしいと願います。
「負けを知った者は強い」とかよく言いますけど、本作はまさにそんな気持ちになれる映画です。アマプラでレンタル500円、見るか見ないかはあなた次第です。
第2位 "当たりまえ”を大切にしよう。
ソウルフル・ワールド
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆🌟10/10!
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人生ってなんだろう。
そんな誰もが一度は抱いたことのある疑問に説得力ある答えを示してくれる本作は、ピクサー映画史上最高傑作と断言できるほどの、これまた素晴らしい作品でした。
朝飲むコーヒーの湯気、窓を開けた時に吸う新鮮な空気、ふと街路樹を眺めて感じる季節の移ろい。これは我々があまり意識することもなく「当たりまえ」のように過ごしてきた日常の一部分にすぎませんが、こうやって改めて文字に起こしてみるとそのどれもが美しい瞬間だなと思えてきますよね?
そう、この映画は、「当たりまえ」だと思って過ごしてきた日常の一瞬一瞬を大切に噛み締めていくことで、人生の「豊かさ」を手に入れることができるということを優しく語りかけてくれます。
映像美やキャラクターや音楽、ピクサーお馴染みの遊び心ある演出までそのどれもが一級品。人生経験の豊富な大人のみならず、人生まだまだこれからの小さな子供まで、だれもが楽しめる味わい深い作品でした。現在ディズニー+にて絶賛配信中です。
👑第1位 最高にエネルギッシュな117分の爽快・音楽体験!!
カセットテープ・ダイアリーズ
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆🌟10/10!
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「2020年新作映画ベスト10」
栄誉ある第一位は…「カセットテープ・ダイアリーズ」でした!!!
え、なにそれって?
この映画は、見た目はただの青春映画、中身は実話を基にブルース・スプリングスティーンの音楽に心惹かれて彼に憧れたイギリスの田舎ルートンに暮らすパキスタンからの移民の主人公ジャベドのエネルギッシュに溢れた音楽あり恋あり友情あり家族愛ありな青春時代を描くのを通して、自身もイギリス在住のインド系移民であるグリンダ・チャーダ監督が本作に自己投影してサッチャー政権下のイギリスとトランピズムに染まった今の世界を重ねて排外主義への恐怖心と反抗心をスプリングスティーンの歌詞に乗せて訴えかけるとともに、民族対立から融和へと変えていくためにはそれぞれが冷静になって慎重に物事を考えて相手に歩み寄ろうとする姿勢が不可欠なんだというメッセージを思春期の子と親の関係性に着目して一種の寓話的に本作に取り入れたという、監督の多くの想いが内包された秀逸かつ爽快なスプリングスティーンの「ファン」の伝記映画なんです!!!
……長すぎw
でもとりあえず言いたいことは全部言えました。あとは一言だけ。
1/20レンタル開始!!
最高だから見て!!
次点
アンカット・ダイヤモンド
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10
- 感想記事
シカゴ7裁判
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10
総評
ベスト10の総評。
というわけで、いかがだったでしょうか?
まとめると、このようになりました!
1位 カセットテープ・ダイアリーズ
2位 ソウルフル・ワールド
3位 きっと、またあえる
4位 ジョジョ・ラビット
5位 ワンダーウーマン 1984
6位 フォードvsフェラーリ
7位 淪落の人
8位 燃ゆる女の肖像
9位 1917/命をかけた伝令
10位 TENET テネット
次点 アンカット・ダイヤモンド
シカゴ7裁判
どうでしょう。
テネットが10位にくるあたりからもわかるように、中々豪華なラインナップになったのではないでしょうか。
ここで一つぶっちゃけますと、実は上位3作は同率1位にしようか迷ったくらいほぼ同率です。そして、もし「ソウルフル・ワールド」が劇場公開されていたら1位にしていたと思います。それくらい本当に、本当にいい作品でした。
次点としては「アンカット・ダイヤモンド」「シカゴ7裁判」を選びました。どちらもネトフリ作品で、両者ともに舞台はアメリカで内容も実にアメリカらしい映画ですね。
前者は借金まみれで子持ちで浮気中のクズ宝石商が一か八かの一攫千金を狙ってギャンブルで大勝負に出るという、究極のアメリカン・ドリームを描いた作品ですね。
後者はベトナム反戦運動を主導した方向性のバラバラなメンバーたちが裁判にかけられたところから始まり、理不尽な判事に対してどうにかこうにかして団結して立ち向かっていくという作品です。両作品ともラストが圧巻で、熱くなれる映画でした。
2020年を総括&来年の抱負。
今年はなんといってもコロナ禍に振り回された1年でしたね。冒頭でも言いましたが、とにかく今年は受験勉強とのダブルパンチで新作映画を(特に邦画)あまり多くは見ることができませんでした。ただ、いやな事ばかりではなくて、例えば自粛期間中に旧作映画を多くまとまった本数を見ることができたのは良かったです。
コロナ禍以外には、BlackLivesMatterの運動やアメリカ大統領選で良くも悪くも盛り上がりましたね。特に大統領選に関しては、ハリウッドは自国の政治に敏感ですし、ここ数年アメリカ社会の分断を描く映画が多く制作されている印象もあることから、今後の映画界に大きな影響を与えることになるでしょう。
ハリウッドといえば、今年のアカデミー賞は作品賞が韓国映画の「パラサイト」が受賞し大きな話題となりましたが、来年はどうなるやら…
最後に、来年の抱負としては、「とにかく健康に気をつける!」ですね。
勉強ばかりに目が行くと運動しなくなったり睡眠とらなくなったりしがちだと思うので、健康により一層気をつけつつ頑張りたいと思います。
来年はブログは書けないと思いますが、書くことは好きですし、ゆくゆくは再開したいなとも思っているので、その時は是非読んでいただければ幸いです。
最後に
それでは皆さん、2020年お疲れさまでした!
来年もどうぞよろしくお願いします。
今回はここら辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました!