6アンダーグラウンド
まえがき
僕は心配です。非常に心配です。果たして今作を最後まで見通すことができるのか、とてもとても不安です。
何故なら、監督が、
マイケルベイだからだ!!!!
どうも、bokuteです。
今回は「6アンダーグラウンド」の感想記事を書いていきます。
うん、多分酔うな、いや絶対酔うな。だって、宣伝文句が
「マイケルベイ史上最もマイケルベイな作品」
とかいう世界一わかりやすく最悪かつ最高なキャッチコピーなんだもの。
僕は今まで見てきたマイケルベイ作品のほぼ全てで画面酔いを引き起こしてきました。まあそもそも、そこまで多くの作品を観ていないんですが、特に「トランスフォーマー 」シリーズはヤバかった。シリーズを追うにつれて酔い度が増していくという、自分の中では地獄の映画シリーズです。それもあってか未だにシリーズ完走できてません。1ですでに酔う兆候がありましたから、完走できるわけがありません。
誤解されそうなので一つ言っておくと、トランスフォーマー自体は嫌いじゃないです、むしろ面白いとすら思ってます。だからこそ酔うとわかってても観てしまうのです。
あ、ちなみにマイケルベイを知らない方に少しだけ紹介しておくと、彼は「アクション第一、ストーリーは二の次」でお馴染みの監督です。ストーリーは基本大味です。でもつまらないわけではないってのがマイケルベイの凄い所。肝心のアクションは破壊!爆発!破壊!酔う!以上!って感じです。わかりやすいでしょ?w
そして今作。まず一つ言いたい。
なぜ劇場公開しないんだ!!
マイケルベイの作品はでかいスクリーンで観てなんぼな映画ばかりであります。なのに今作はネトフリにて配信されるとのこと。え、勿体なくない?w
「6アンダーグラウンド」は2019年最も映画館で観るべき映画と言っても過言ではないでしょう。なんたって、
マイケルベイ✖️ライアンレイノルズ✖️イタリア
ですから。
しかも制作費は150億円くらいかかってるそうで。個人的にはこれほどの作品をPCやスマホや家のTVで観るのはもったいないと思います。
まあ「アイリッシュマン」や「マリッジストーリー 」など、ネトフリ配信作品でも劇場公開されている前例もありますから、今作が劇場公開される可能性もなくは無いですが、そういった情報が一切入ってきてないので可能性としては低いかと思われます。
とはいえ映画館で観れないなら僕はPCで観るしか手段がないわけで。仕方ないかと半ば諦めていた時、なんと、
ジャパンプレミア試写会に当選!!
というわけで今回は一足お先に試写会にて鑑賞してまいりました!
基本情報
イントロダクション
「トランスフォーマー」「バッドボーイズ」シリーズをはじめ、「アルマゲドン」「パール・ハーバー」など数々のアクション超大作を手がけてきたマイケル・ベイ監督によるNetflix映画。世界随一のスキルを持ち、過去を消して未来を変えたいと願っている男女6人のスペシャリストたちで結成されたクセ者チーム「6アンダーグラウンド」が挑むミッションを、マイケル・ベイ十八番のド派手なカーチェイスやスリリングな銃撃戦を交えて痛快に描くアクション。チームのリーダーを「デッドプール」のライアン・レイノルズが演じ、「グランド・イリュージョン」のデイブ・フランコ、メラニー・ロラン、「ボヘミアン・ラプソディ」のベン・ハーディらが共演。脚本も「デッドプール」のポール・ワーニック&レット・リースが手がけた。Netflixで2019年12月13日から配信。
(映画.comより抜粋)
あらすじ
自らの死を偽装したテック界の大富豪が、卓越した技能で世界を股にかけて活躍する男女を集めチームを結成。傍若無人な独裁者を倒すため、"命"をかけた任務に挑む。
(HPより抜粋)
予告編
2019年冬大作映画『6アンダーグラウンド』予告編 - マイケル・ベイ監督 & ライアン・レイノルズ主演 - Netflix
(youtubeより)
キャスト
ライアン・レイノルズ
メラニー・ロラン
コーリー・ホーキンズ
デイブ・フランコ
アドリア・アルホナ
マヌエル・ガルシア=ルルフォ
ベン・ハーディ
リオル・ラズ
ペイマン・モアディ
ユーリー・コロコリニコフ
キム・コルド
(映画.comより抜粋)
スタッフ
監督
マイケル・ベイ
脚本
レット・リース
ポール・ワーニック
(映画.comより抜粋)
ジャパンプレミアということで、一体どんなゲストが来るんだろう?もしかしてライアンレイノルズ来日とかあるのか?とか期待を膨らませていたんですが、ゲストがダチョウ倶楽部とゆきぽよであることが分かり、なんか失礼だなと思いながらも少々落胆しております。ジャパンプレミアとかいう名前つけるから余計な期待しちゃったじゃん!!
まあ、映画が面白けりゃそれでいいですw
ここからが鑑賞後の感想です。ネタバレが大いに含まれていますので、映画鑑賞後に読むことをオススメします。
感想
まずはTwitterの短評から!
#6アンダーグラウンド 鑑賞!
— bokute@映画垢 (@bokute9112) 2019年12月10日
「マイケルベイ史上最もマイケルベイな作品」に偽りなし!!
超面白いってわけじゃない、でも超楽しい!!語彙力を失わせる全てがマイケルベイな映画でありました!
これほどの破壊映画を映画館で観れないなんて勿体なさすぎる!!
必見
10点中6点#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/LSelYik4f0
これぞマイケルベイ作品!!
ストーリー大味?もちろん!!
アクションど迫力?もちろん!!
話の展開早すぎ?もちろん!!
カメラアングルの勢いが良すぎ?もちろん!!
女性陣がセクシー?もちろん!!
期待を全く裏切らない、過去最高にマイケルベイがマイケルベイしてる映画、それが「6アンダーグラウンド」です。
いやぁ、心の底から本当に楽しかったです…。僕はたぶん、心のどこかでマイケルベイが不足していたんだろうなぁ。久しぶりのマイケルベイ作品に興奮しっぱなしでした。
とはいえ超面白いってわけではないんですよ、この映画。楽しいけど映画の完成度としてはぶっちゃけイマイチ。でもそれこそ「マイケルベイ」らしさなのではないかなと。
マイケルベイの作品は好きか嫌いかと言われたら好きといえる程度で、すごい好き!ってわけではないんですけど、マイケルベイという監督は大好きなんですよ。彼の良い意味で時代に逆行している作風といいますか、とにかくマイケルベイの作風がどうしても嫌いにならないんですw
今作は、そんな僕含めたマイケルベイ好きにとっては最高な映画といえるでしょう。
例えるならマイケルベイが経営しているラーメン屋で、定番メニューの豚骨ラーメンを出される感覚です。その豚骨ラーメンは油ギトギトで、単純な美味しさでいえばそこまでなんだけど、病みつきになってしまう味。「6アンダーグラウンド」はそのような、中毒性の高い映画です。
今作は魅力がたっぷりあるんですが、僕が今から書こうとしているすべての感想が、「マイケルベイ史上最もマイケルベイな映画」という説明で事足りてしまうので、どのように書こうか非常に迷っておりますw
マイケルベイ監督は、現実ではあり得ないような物理法則をガン無視した演出や展開をすることで有名ですが、そのようなマイケルベイ特有の演出手法は「ベイ・ヘム」という造語で総称されることがあります。今作にもこの「ベイ・ヘム」が多用されていたので、まずはそれについて書いていこうと思います。
アクションとストーリーに関してはまた後で書くので、ここでは映像などの演出について。
まずは映像表現ですが、ベイらしい斬新でスタイリッシュな映像でした。そしてめちゃんこグロかったですw冒頭のカーチェイスのシーンではスローモーションが多く使われていましたね。そしてスローモーションになるときのライアンのリアクションがいちいち面白いw
今作では一人称視点の映像も多く取り入れられていまして、そこが斬新だなとも思いました。ビルからビルへと飛び移るシーンでの一人称視点の映像はスリル満点でしたね。
そして色彩がカラフルでした。冒頭のカーチェイスでも車が蛍光緑だったり、中盤に登場するガスマスクはピンク色だったりと、蛍光の色のアイテムが多いように感じました。
グロいというのは血がブシャーってなるとかそういうレベルではありませんよ?目ん玉がどアップで映ったり、頭が無くなった敵の血まみれの死体の首元が映し出されたり、体に鉄棒が突き刺さってヒトが死ぬシーンがあったりとマイケルベイってここまでグロ表現多かったっけ?と疑問に思うほど容赦ないグロさでした。
ちなみに僕は誰かにこの映画の話する時はたぶんグロいの全然平気だったとか強がると思うんですけど、目ん玉が映るシーンはぶっちゃけ観てられませんでしたw
次にカメラワークについてですが、今回この映画を鑑賞するにあたって画面酔いしてしまうのではと危惧していたことは前書きでもいいましたが、意外にも酔うということはありませんでした。従来のマイケルベイ映画と比べると今作ではアクションはより見やすくなっていたと思います。
ただ依然としてアクションシーンでは何が起こっているのかはよくわかりません。何が起こってるのかわからないままアクションが終わってしまうというベイ作品あるあるの不思議体験は出来ますので、それを期待していたみなさん、ご安心ください。
個人的には今作では画面酔いを心配しなくても大丈夫だと思います。ただそれは自己責任でお願いします。
また、何が起こってるのかわからないアクションシーンだけでなく、今作ではカメラを顔に寄せて撮ってるシーンがかなり多かったですね。そしてみんな汗ギトギトな顔してるから観てるこっちまで暑くなってくるんだよねw
最後に、これがベイ作品最大の特徴、セクシーな女性陣は健在であります。
マイケルベイは今作でも女性の色気出しまくりであります。
現場からは以上です。
クレイジーすぎるアクション。
今作の魅力はなんと言ってもそのクレイジーすぎるアクション!!
ほんと、こんな映画ばっかり観てたら頭バカになりそうなくらいクレイジーです。良い意味でね。
まず特筆すべきは冒頭のカーチェイス!!
カーチェイスはマイケルベイのお家芸といってもいいくらい、ほとんどの監督作品でカーチェイスシーンがあります。
今作はイタリアでそのバトルが繰り広げられるわけなのですが、屋台ぶっ壊したり、美術館の中通り抜けたり、歴史的な像壊したり、カーチェイスしてるのに何故か美女が出てきたりとマイケルベイがやりたい放題で僕としてはもうニヤニヤしながら観るしかなかったですwあぁ、そうだマイケルベイの映画見てるんだ、と冒頭から一気に引き込まれましたね。
そして今作で本当に大活躍だったのがベンハーディ演じる特殊部隊の一員、通称「スカイウォーカー」。その名の通り素晴らしいパルクールの数々を披露してくれます。イタリアでも香港でも、ビルからビルへと飛んだり、鉄塔を登ったりとミッションインポッシブルのトムクルーズを見ているかのような凄いアクションばかりでした。
ベンハーディといえば昨年公開の「ボヘミアンラプソディ 」でクイーンのメンバー、ロジャーテイラーを演じたことで一躍有名になりましたが、アクションも軽々とこなせるとは驚きでした。
他にも、プールに穴開けてビルの最上階から水を滝のように流すとか、何かあったらとりあえず車が爆破するとか、磁石の働きを利用して船全体を磁石にして人を壁に引き寄せたりとか、どれも規格外でド派手なアクションばかりで、マイケルベイらしさが滲み出ておりました。
とここで一つ言っておきたいのが、といっても前書きで一度言いましたが、なぜ劇場公開しないのか、そもそもなぜマイケルベイはNetflixで配信するという選択をしたのか、全く見当がつきません。劇場公開した方が配信よりも儲かる気がするのですが…
これほどまでにアクションを機軸とした作品をスマホかPC、最大でもテレビという環境でしか観れないというのは非常に残念です。僕はトーホーシネマズ六本木のあのドデカいスクリーンで観たのに、もっとデカいスクリーンで観てみたいとすら思いましたから、欲張りですけどw
まあなんでこんなに何回もこのこと言ってるかというと、このブログという媒体を通して少しでもネトフリの公式さんとかにこの思いが伝わればなと思ってあえて強調して書いてます。劇場公開お願いします!!
一応ストーリーについても。
はっきり言っておくと、ストーリーは大味です。大味というのは決してつまらないわけではなく、後味がないのです。この映画を観るということは鑑賞ではなく体験に近いものがあります。とはいえストーリーも一応書いておきます。
ライアンレイノルズ演じる億万長者かつ特殊部隊のリーダー(この人ずっとふざけてます、スーツ着てないデップー的な立ち位置wもはやライアン節と呼んでもいいでしょうw)が、それぞれ特殊スキルを持ったメンバーを集めて特殊部隊を結成。この部隊のメンバーは全員、死んだことになっているという「幽霊」の集まり。その彼らが警察レベルでは排除できない巨悪をぶっ倒すというお話。
物語の始まりはイタリア。なんかよくわからないままカーチェイスがスタート。そして最終的にはメンバーの1人が死亡してしまいます。
その後新メンバーを招集し、次なるターゲットに、トゥルギスタンという国(架空)の独裁者ロヴァグが選ばれます。
特殊部隊「6アンダーグラウンド」はその国でクーデターを起こしてロヴァグを指導者の座から引きずり下ろして民主派のロヴァグの弟を新たな国の指導者にしようと計画し、まずその弟の居場所を突き止めるためラスベガスへ行き、ロヴァグの部下である4人の将軍を脅迫し殺害、弟の居場所を聞き出すことに成功します。
その後特殊部隊の一行は弟のいる香港へ。実質ロヴァグに監禁されている弟を連れ出そうと作戦を実行します。敵が多かったりと予想外の事態が起きつつも作戦は成功。決戦の地トゥルギスタンへと向かいます。
トゥルギスタンで特殊部隊の6人は国営テレビをハックして弟の演説を放送、そして船でパーティーを行なっている最中のロヴァグを死闘のうえ殺害し、クーデターは成功したのでした。
かなり端折りましたが、これが大まかなあらすじですね。まあこれ見てもらえばわかると思うんですが、あまり中身はないです。というかアクションだけで満腹なのにストーリーも中身ぎっしりだったら観てるこっちが疲れちゃいますから、個人的にはこれくらい軽いストーリーの方が丁度いいですwでも話のテンポはめちゃめちゃ早いので置いてかれないようにお気をつけて。
冒頭のカーチェイスではめっちゃ興奮して気持ちアガったのは言うまでもありませんが、実は中盤の展開で少しその興奮が冷めてしまいまして…というのも、最初の時点では特殊部隊の6人の素性は全くわからないままストーリーが進むんですけど、中盤から徐々に彼らの過去が明かされていくんですね。
その時いちいち「この人の過去を明かすよ!」っていうテロップが出て過去がテンポよく(というかテンポ早すぎてよくわからないw)明かされていく展開が6人分あるんですよ。僕は3人目くらいから「またかよ。」って飽きてしまいましたwだってしつこいんだもんw
そもそもわざわざ過去を明かす必要があるのかとも思いましたし、明かすにしてもあんなウザい演出しなくてもいいのにって感じてしまいました。それもあってか中盤は中だるみ感というか、とにかく退屈で少しだけ眠くなりました。とはいえ序盤と終盤が神展開なので中盤の退屈さは許せますw
あとこの映画の何がいいって、徹底的な勧善懲悪が最高なんですよ。最近の悪役って訳あって悪役になってしまった不遇の人みたいな立ち位置の悪役ばっかりじゃないですか、あと最後に悪役が救われる話とかも多いですよね。でも今作ではそれがない。悪役はただただ純粋な悪で最後救われるなんてことはない。
その古典的なのに最近は無かった勧善懲悪の構造が最高に楽しい。悪が悪として倒され、善は善として悪を倒す。久しぶりにスカッとしましたよ。
しかも勧善懲悪っていう古典的な話なのに、その悪役が一国家の独裁者っていうのが凄い現代的な気がします。てかこの国明らかに中東の国だろうけど、めっちゃ北朝鮮って感じがするのは僕だけかな?w
もしやマイケルベイは……!?これ以上はやめときますw
そして最終的に特殊部隊の面々に友情が芽生えるっていう終わり方もまたマイケルベイらしいですよね。最初はメンバーの危機よりも任務を優先するっていう、あくまで他人同士の集まりだったのが過酷な任務を共に乗り越えて、メンバー同士に友情が芽生えて一つのチームとなって互いを助け合うというクライマックスの展開にはマイケルベイらしいなぁと思いつつもちょっぴり感動したりと感情が混雑しすぎてもう何も考えられなくなってましたw
いやぁ、今思い出しても最高だったなぁ。
最後に
最後に一つだけ文句言わせてください。今回はジャパンプレミアに参加しまして、そのゲストが先述の通りダチョウ倶楽部とゆきぽよだったわけですが、上映前のそのゲストを交えたトークイベントがめちゃくちゃ長く感じてしまいました。
というのも、イベントの中で映画についてのトークがほぼ皆無だったのです。これはダチョウ倶楽部やゆきぽよを責めているわけではありません。そのお三方はトークを盛り上げるためにとても頑張ってらっしゃいました。つまりこれは明らかに主催側のセッティングの問題だと思われます。
30分もトークがあったわけですから、観客達は作品を観たくてみたくてウズウズしていたことでしょう。仮にもジャパンプレミアですから、キャストでなくとも少なくとも映画に詳しい人が1人でもゲストとして居るべきだったと思います。実際かなりトーク無理やり延ばしてる感ありましたし。
それが僕からのささやかな文句です。まあダチョウ倶楽部面白かったので僕はそこまで不満に思わなかったのですが、他の観客さん達や今回一緒に観に行った友人が口々に言うので少しだけゲストの件に関して書かせていただきました。
面白いかどうかは別として、最高のマイケルベイ映画に仕上がっているので、みなさんも是非鑑賞してみてはいかがでしょうか。
それでは今回はここら辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました!
評価 ☆☆☆☆☆☆★★★★6/10