ロケットマン
第92回アカデミー賞歌曲賞受賞!!
まえがき
どうも、数ヶ月前までユアソングすら聞いたことがなかったbokuteです。
今回は「ロケットマン」の感想記事を書いていきます!
前述の通り、僕は数ヶ月前までエルトンジョンの楽曲をほとんど知りませんでした。
楽曲を聴き始めたのは今作の公開が決まってからです。
で、いざ聴いてみると、案の定どハマりしましたw
your songをはじめ、tiny dancer、crocodile rock、rocketman、I'm still standingなどなど、不朽の名曲ばかり。
当然ですけど、名曲といわれる曲は今聴いても良い曲ですね。
映画のサントラの方も、もう既に50回くらいは聴いてるんじゃないかな?w完全にどハマりしてますw
で、肝心の映画についても、「ボヘミアン・ラプソディ」をブライアンシンガーの降板後、映画を完成させたデクスター・フレッチャーが監督をしており、ボヘミアン以上に楽曲満載、そしてミュージカル要素もありと、正に僕好みな映画に仕上がっているそうですw
まだ映画観てませんけど、個人的には予告編だけでも年間ベストに入れていいんじゃないかな?って思ってますw
そんなわけで僕は期待度MAXなんですが今作のことを友人に言うと、「ボヘミアンの二番煎じじゃん。」って言われました。まあね、この友人はボヘミアンの時にも「グレショの二番煎じじゃん」って言ってたんで全くをもって信用できる発言では無いのですがw、少なからず同じことを思っている人はいると思うんですよ。
ではボヘミアンと具体的に何が違うのか。
一番はミュージカル要素です。予告を見る限りでもミュージカルシーンが満載です。
そしてこれはミュージカル要素とも繋がってくるのですが、今作はファンタジー映画。ボヘミアンのようにあくまで史実にそった話ではなく、エルトンジョン本人が製作に携わり、エルトンジョンの華やかで激動の半生をファンタジー、ミュージカル調で描くとのことです。
また、ボヘミアンでフレディマーキュリー役を演じたラミマレックは歌については口パクで、フレディ本人の声を編集したものを本編で流していましたが、今作はエルトンジョンではなく、主演のタロンエガートンの生声がそのまま本編で流れます。
これが主なボヘミアンとの違いですね。
で、で、今回なんと!極上音響試写会にまさかの当選をしたので、一足早く鑑賞してまいりました!!
基本情報
イントロダクション
なぜ〈エルトン・ジョン〉のメロディは世界中で愛されるのか?心を動かす真実の“歌”は時代を超える・・・・! グラミー賞を5度受賞、『ライオン・キング』の主題歌「愛を感じて」でアカデミー賞歌曲賞を受賞。代表曲の「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」は世代を超えて歌い継がれている。輝かしい功績で知られる伝説的ミュージシャン、エルトン・ジョンだが、その成功の裏には悲しくも壮絶なドラマがあった――。彼の幼少期から鮮烈なデビュー、そして愛されたいと常にもがき続けた半生を美しく描いたのが『ロケットマン』だ。エルトン自身が製作総指揮を手掛け、『ボヘミアン・ラプソディ』の最終監督を務めたデクスター・フレッチャーを監督に迎えた。主演は『キングスマン』シリーズで知られる英若手俳優タロン・エガ―トン。数々の名曲群を圧巻のパフォーマンスで歌い上げる。誰からも愛されなかった少年は、いかにして世界中で愛され続ける名曲を生み出したのか・・・?魂を揺さぶる、至高のミュージック・エンタテインメントが完成した!
(HPより抜粋)
あらすじ
誰からも愛されなかった少年。
なぜ彼の歌は時代を超えて愛されているのか。《エルトン・ジョン》―感動の実話。
I WANT LOVE
― 愛が欲しい、でも叶わない少年時代
イギリス郊外ピナー。家に寄りつかない厳格な父親と、子供に無関心な母親。けんかの絶えない不仲な両親の間で、孤独を感じて育った少年レジナルド・ドワイト。唯一神に祝福されていたのは彼の才能――天才的な音楽センスを見出され、国立音楽院に入学する。その後、寂しさを紛らわすようにロックに傾倒する少年は、ミュージシャンになることを夢見て、古くさい自分の名前を捨てることを決意する。新たな彼の名前は「エルトン・ジョン」だった。
YOUR SONG
― バーニーのいる人生は素晴らしい
レコード会社の公募広告を見て応募したエルトン(タロン・エガートン)。同じく応募者のバーニー・トーピン(ジェイミー・ベル)の美しい詩の世界に惚れ込み、インスピレーションを受けたエルトンがメロディを生み出す形で一緒に曲作りが始まる。そして、何気ない朝の食卓で生まれた一曲――彼の代表作として世界的に知られるスタンダード・ナンバー「ユア・ソング」――が目にとまり、デビューが決まる。LAの伝説的なライブハウス《トルバドール》でのパフォーマンスをきっかけにエルトンは一気にスターダムへ駆け上がっていく。
ROCKET MAN
― たった一人、燃え尽きていく
エルトンは、楽曲の完成度の高さと、観客を圧倒するパフォーマンス力で全世界にその名を轟かせていくも、心は満たされない少年時代のままだった。彼を長年にわたってサポートしたマネージャーのジョン・リード(リチャード・マッデン)とは、恋人でもあったが泥沼でもがくような関係を続け、いつも本当に必要とする相手から愛を得られないエルトンの心を深く傷つけた。売れ続けるプレッシャーとの戦いの中で、依存や過剰摂取に陥り、心身共に追い詰められる。
GOODBYE YELLOW BRICK ROAD
― 虚飾の人生の先にある未来
成功と快楽に溺れ、堕落した生活を送るエルトンを前に、バーニーさえも彼の人生から遠ざかっていく。絶望の淵に立たされたエルトンは、ライブ開始を待つ超満員のステージ裏で、ある選択をする。それは思いも寄らない形で、彼の人生を大きく変えていくことになるのだった。 そして、今、感動のフィナーレの幕が開くのだった。
(HPより抜粋)
予告編
(youtubeより)
キャスト
タロン・エガートン
エルトン・ジョン役
ジェイミー・ベル
バーニー・トーピン役
リチャード・マッデン
ジョン・リード役
ジェマ・ジョーンズ
アイヴィー役
ブライス・ダラス・ハワード
シーラ・フェアブラザー役
スティーブン・グレアム
ディック・ジェイムス役
テイト・ドノバン
ダグ・ウェストン役
チャーリー・ロウ
レイ・ウィリアムズ役
スティーブン・マッキントッシュ
トム・ベネット
オフィリア・ラビボンド
(映画.comより抜粋)
スタッフ
監督
デクスター・フレッチャー
製作
マシュー・ボーン
デビッド・ファーニッシュ
アダム・ボーリング
デビッド・リード
製作総指揮
エルトン・ジョン
クローディア・ボーン
ブライアン・オリバー
スティーブ・ハミルトン・ショウ
マイケル・グレイシー
脚本
リー・ホール
撮影
ジョージ・リッチモンド
美術
マーカス・ローランド
衣装
ジュリアン・デイ
編集
クリス・ディケンズ
音楽
マシュー・マージソン
音楽製作
ジャイルズ・マーティン
振付
アダム・マーレイ
(映画.comより抜粋)
ここからがロケットマンの感想です。
ネタバレを含むので、鑑賞後にお読みいただくのをオススメします。
感想
ではまずはTwitterの短評から!
#ロケットマン 鑑賞!
— bokute@映画垢 (@bokute9112) 2019年8月8日
これは音楽映画という名を借りた、「愛」というたった1つのものを求め続けた男の生き様!!
エルトンジョンのすべてがここに詰まってる!
ミュージカルシーンは勿論アガるし、クライマックスは泣いた。
でも好みは分かれる映画だと思う。
必見。
10点中8点#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/LnxyPt9A6n
これは「愛」の物語。
エルトン・ジョンという1人の男の激動の生き様を、スピーディーかつエモーショナルに、生き生きと描いた涙なしでは見られない素晴らしいミュージカルエンターテイメントでした!!
いやー、圧倒された…
音楽はもちろんのこと、ストーリーが今作は圧倒的に良かったです。
物語は、アル中、ドラッグ中毒のエルトンが子供時代を回顧録として話すところから始まります。
少年レジー・ドワイトは親から全く愛されない、孤独な子供でした。
父親はようやく家に帰ってきても、ハグすらしてもらえない、というか会話すらできません。レジーが音楽好きの父親のためにレコードの話をしようとしても、黙れ!と言われるだけ。
母親は、レジーの最低限の世話はしているものの、レジーに対する愛情は殆ど無く、これは後々のことですが、お前なんか生まれてこなきゃ良かった!などと言う始末。
でも、祖母だけはレジーを気にかけていました。レジーにピアノの才能があると分かった時にはピアノの習い事をさせ、王立音楽院の奨学生としてレジーが選ばれた時にはそこまでの送迎をするなど、祖母がいなければレジーはどうなっていたんだろうと観客の僕までもが不安に思ってしまいました。
とはいえ、親からの愛情は全くと言っていいほど無く、その上親は離婚、母親は新たなパートナーを手に入れます。レジーはこの時から孤独を感じ始めます。
大人になったレジーが酒場でいつものように仲間とともにピアノを弾いていると、音楽業界の人からバックバンドとしてスカウトされます。
バックバンドとして活躍しつつも、どこか物足りなさを感じるレジーは、バンド仲間の名前を勝手に使いエルトン・ジョンという名に改名し、ソロデビューをしようと、レコード会社にかけ寄ります。
まずはバーニーという男が作った曲の歌詞をつけろと言われるエルトン。
エルトンとバーニーは実際に会い、意気投合します。
その後バーニーとエルトンは同居し共に何百という数の曲をつくります。
そんな作曲活動の中で、ふとエルトンが作った「ユアソング」という曲が世界中で大ヒットします。
そうしてトントン拍子で大スターへの道を歩んでいだだエルトン。でもどれだけファンがいても、どれだけ彼の曲を聴く観客がいても、彼の心は満たされないまま。
そんな中出会ったジョン・リードとエルトンは恋人として関係を築くようになります。
エルトンはようやく愛を手に入れた、、と思いきや、ジョン・リードは徐々にエルトンに冷たくなります。ジョンの目当てはエルトンの資産だったのです。エルトンにお前はただ歌っておけば良いんだ、と冷たくあしらうジョン。
またしても愛を手に入れることができなかったエルトンは酒と薬におぼれ、自殺未遂を起こします。
そんなエルトンの姿を見て、バーニーすらエルトンの元を去っていきます。
果たしてエルトンは本物の愛を手に入れ、堕落していく生活から脱却することは出来るのでしょうか?
ここまでが3分の2?くらいまでのあらすじです。
歌は当然、最高!!
歌は当然ながら、最高です。
冒頭のthe bitch is backが流れるシーンでは、その場で踊りたくなるような大量のエキストラを使ったであろうダンスが画面を圧倒していましたし、
次に流れるのはI want loveという曲。
「愛」を歌ったこの曲が流れるシーンでは、少年レジーだけでなく、レジーの家族みんなが愛を欲していることが分かります。
レジーは親からの愛情。父親は家族からでは無い自由な愛。母親はつまらない夫とではなく、他の男との情熱的な愛。
家族みんな、愛が満ち足りなかった。あまりにも悲しい家族ですね。愛を求めあった末の家族、のはずなのに、、、。
続いて流れるのはSaturday Night's Alright(for fighting)。
これねぇ、本編映像とかいってyoutubeに公開されてて、、見ちゃったんですよねw
なので他の人より感動は薄かったですけど、本編を通してもトップクラスにアガるシーンではないでしょうか?
サタデーサタデーサタデーサタデーサタデーサタデーサタデーサタデーサタデーナイツオウライト!!
失礼しましたw
大量のエキストラを使った遊園地でのダンスシーン。いやぁ、本当に圧巻でしたね。
そしてそして、名曲yoursongの誕生シーン!
ミュージカルでもなく、盛り上がる曲でもないですが、なぜか鳥肌が立ちました。
次はcrocodile rock。ここからエルトンジョンは大スターとしての階段を上っていきます。
そして、僕が全編を通して最も好きな曲、Don't go breaking my heart。
映画を見る前、サントラを聴いている時はそこまで印象には残らなかったんですが、映画ではエルトンとある女性がデュエットのような感じでレコーディングしているシーンで流れるんですよ。
まあその歌声が素晴らしくハモっていて、かつ透き通った美しい歌声で、心打たれましたね。
続いて映画のタイトルにもなっているrocketman。
満員の観客の前で、エルトンは大きな決断をします。
この決断のシーンあたりから涙が止まりませんでした。
最後に流れるのはI'm still standing。
なんとここではエルトンジョン本人のMVを模したものが流れるというサプライズが!
驚きましたし、これがエルトンジョンの生き様なのか、物語なのか、と改めて衝撃を受けました。
でも何かが引っかかる…
うーん、あのね、僕ここまで褒めてきましたけど、実は言いたいことの方が多いです。
十分素晴らしい映画なんだけどね、やっぱ事前に下調べとかして、サントラとかも聴きまくって、今年の期待映画トップ5に入るくらい期待していた作品なだけに少々肩透かしをくらった部分もあって…
まず今作はストーリーの進みがとてもスピーディーです。悪くいうとはしょりすぎ。
それでいうと同じ音楽系の映画のグレイテストショーマンも展開がかなりスピーディーですが、こちらは話の構造がとてもわかりやすく、主人公への感情移入がしやすいです。
一方ロケットマンは大スターに上り詰めてからドン底に落ちるのが早すぎ。ちょっと感情移入しにくい部分はあるのかなと思いました。まあその後の展開で僕はエルトンに感情移入しまくったので人のこと言えないのですがw
あとはもう公開のタイミングですかね。
グレイテストショーマン、ボヘミアンラプソディと音楽映画でヒットが続いたせいか、少なくとも僕はグレショやボヘミアンと同じような映画なんだろうな思ってました。
でも全然違いました。話の構造、起承転結は似てるけど、内容は全然違う。
なのでボヘミアンラプソディを観る時と同じテンションで観に行くと、肩透かしをくらうかもしれません。
具体的にいうと、アガるシーンはいくつもあるんだけど、グレショやボヘミアンほどの鳥肌シーンは無いです。これは個人差なのかもしれませんが。
グレショのクライマックスにはgreatest showmanがサーカス小屋の中で華やかに歌われます。
ボヘミアンのクライマックスでは、皆さんご存知のライブエイドがあります。
でも今作には、クライマックスにそれに匹敵するシーンがない。確かにI'm still standingが流れますから、アガるっちゃアガるんですけど、グレショやボヘミアン的なラストを想像していた僕は肩透かしをくらいました。
でも何度も言いますが、これは個人差。ただ、ボヘミアンと比較するような映画では無いということだけ頭の隅に入れて鑑賞していただけるとより楽しめるのかなと。
そして、このモヤモヤの1番の原因は僕自身、期待値を上げすぎたというのがあると思います。
だって最高点の10点をつけるつもりで試写会場に向かいましたからw
これは完全に僕のミスです。
最後に
予習しまくってた僕が言うのもなんですが、今作は予習は不要、というか予習しない方が楽しめると思います。
エルトンジョンの曲くらいは聴いておいても良いと思いますが、youtube等で公開されている本編映像は見ない方が良いです。驚きが1つ減ってしまいますからね。
エルトンの曲を聞いたことがなくても、ミュージカル形式になっているので、すごく曲も聴きやすくなっていると思います。
まあ色々と言いましたが、それでも個人的には今年見た新作映画の中ではかなり上位です。
日本人は基本ミュージカル映画が大好き(だと勝手に推測しているw)なので、ミュージカルシーンだけでも見応え十分な今作は誰でも楽しめる作品に仕上がっているのではないでしょうか?
レンタル開始してからでいいや、ではなく、是非とも映画館、それも大きなスクリーンでエルトンの激動の人生を体感していただければ幸いです。
それでは今回はここら辺で。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆★★8/10